道端に置き去りにされたタンポポひとつ。かばうように花びらいちまい。
タンポポには悪いけど、道端で元気に咲いてるものより、忘れがたくふり返り、写真を撮った。
それはきっと
タンポポの可憐さを越えて
物語に惹かれたからかもしれない。
誰かに手をひかれた子の手からはらりと落ちてしまったけど、急ぎ歩く大人に言い出せないまま、ふり返りふり返り、帰っていったのかとか、
たくさん摘まれたうちのひとつが、たったひとりするりと抜けて、さあひとり旅と思ったのに、動けなかったタンポポだとか、
帰ったら誰かにプレゼントしようと、そっとポッケに入れてたはずが、いつの間にか落ちてしまったとか、、、。
人が生きてくには、きっと思っている以上に物語が必要で、
だから、ウソやゴシップも生まれるのかも、しれない。
わたしは、
出来るだけ身も心もうれしいと思える物語だけを食べて生きていきたい。
そして、
出来るだけ身も心もうれしいと感じてもらえるような物語を作り続けていきたい。
呼吸のような叫びとして。