賢治の旅<1990→2020>その1*虹

30周年の紙焼き写真をスキャンしてみた。
1990.12.2の盛岡の空です。
季節外れの台風が来てて
福島あたりから
虹が何度も何度もかかっていた。
二重の虹というのも
このとき初めて見ました。

二重の虹の写真は残ってなかったけど。
確か盛岡初日のホテルから撮った空だと思う。
ガラス越しに虹を見つけて、
わあってなって、
勢いで非常階段に出て撮ったような。
戻ろうとしたら、
自動で鍵が閉まってしまってて、、
外の非常階段を7階から降りて、
何事もなかった顔して
ホテル入り口からまた入って、
無事部屋に戻れたような記憶。

賢治先生をめぐる一人旅。
劇的な幕開けでした。
当時の私には新幹線は高い乗り物だったけど、
確か3日間乗り放題の格安券をJRが販売して、
それを使って、
まだ契約社員で勤めていた頃なので、
休みをとって。
12月という変な季節はそのせいです。
でも季節外れの台風が盛り上げてくれました。

 

あれから30年目の秋に
賢治展のお誘い受け、
どうしても
イーハトヴの空気感を思い出したく、
また極私的30周年を
ひとり祝福したい気持ちもあって、
すぐ計画して飛んだのが2020.11.17~18。
諸事情から、滞在は23時間でしたが、
濃い旅になりました。
2020.11.17の朝。
ショートステイに母を送り出す直前の空に
お天気なのに突然雨が降り、
びっくりでした。
虹は見れなかったけど、
朝陽に雨粒がキラキラして、
アメージングな景色でした。
お迎えに来てくれて施設の方に、
こんなにお天気なのに
パラパラしてましたね、と言ったら、
え?そうですか?
全然気づかなかったです。。と言われ、
またびっくり。
光の粒のシャワーを浴びて、
駆け出した朝でした。

旅の途中は守られたよないいお天気で
雨は全く降らなったですが、

賢治展搬入の前日。
朝からものすごい雨降りで、
搬入が明日でよかったと思いながら、
準備もほっとひと段落したので、
カーテン軽く閉めてヨガをしようと
真っ直ぐに立ったその目線の先、
カーテンの隙間の窓越しに

緑のインコがつがいで
目の高さとほぼ同じ電線の上、
軒先に雨宿りしてたのです!
いつも下から見上げていたので
うれしかったー。

仲良し!なとこも
見られて、
稲穂くわえた緑の鳥のトートバッグも
グッズで用意してたので、
ごほうびみたいな気分になりました。
(展示はこれからだったけど)

それだけでもうれしかったのに。
その日、たくさんたくさん雨が降ったあと、
夕方、不意に晴れ間が見え始め、

大きな大きな二重の虹がかかりました!

30周年のお祝いみたいな気持ちで
翌日の搬入を迎えられました。
ギャラリーオーナーに話したら、
見れなかったというので、
画像送って共有しました。

虹、去年今年はいっぱい見れてる気がする。
これは、空の、神さまの
プレゼントかなって思うよ。
紫の夜を超えてきた生き物たちへの。

その1は、
ちっとも賢治ネタではありませんで、
ごめんなさい。
その2は賢治といえば、
なあの場所です!