カエル

今回、技法もテイストも全く違うメンバーで、
モチーフも様々ですが、
3/4人が描いていた生き物が
ひとつだけ、ありました!

それは、、、

カエル!

 

木口版画の岡澤さん。

切り絵の杉谷知子さん。

 

そして私。

 

岡澤さんとは、カエルの指は何本か?談義で
盛り上がりました。。

というのも。
賢治の作品には、たくさんの生き物が出てきます。
農学校の先生ですからね。
詳しいのです。
植物も鉱物も天体も気象も。

適当なものは描けないよねと。
デフォルメするにしても
イメージしても。

知っているつもりになっていたことが
たくさんありました。
勉強になりました。

勉強すると知識が邪魔する?
そういうこともあると思うけど、
こと賢治世界はそうではない気がします。
水芭蕉のことを「牛の舌」と呼ぶことも
初めて知りました。
そういえば、そんな感じよね。
だけど、水芭蕉ってどうなってる?
どうはえてる??
それもずいぶん研究しました。

今は簡単にネット検索できるけど、
ネットの画像は印象的にきれいでも、
ホントのところはどうなってる?
というのは
わかりづらいものなんだなというのも
体感しました。
なんというか、
皮膚感覚に降りてこないというか。
カエルの脚は、、
一見古臭いイラストが一番わかったりしたのも
発見でした。
見てない触ってないものの、きれいな画像。
それが一番感覚からは遠ざかる。
アナログ人間なのかなあ。

それで、
カシワをめぐる冒険もできました。

宮澤先生の課題は、

楽しかったですよ。

 

グッズ

今回はグッズも作ってみました。

トートバッグは、ポッケはないですが、
生地はほどよい厚さで、いい手触り。
形は使いやすそな正方形です。
地色は生成りではなく白なので、
イラストがはえます。
持ち手も楽に肩にかけられる長さです。

マグネットは京都の缶バッチ印刷屋さんで、
試しに作ってみたら、
きれいに色が出ていてびっくりで、
缶バッチも作ってしまいました。

ちょっとアイコン的に又三郎。
ちっこいヒバリは
「チュウリップの幻術」の原作にも出てる鳥です。
今回の原画からとりました。

私は、毎日、
又三郎とヒバリをバッグにつけて、
ギャラリーに通ってます。
密かな宣伝のつもりでしたが、
展示に来てくださった方が、
又三郎をかわいい〜と言ってくれて、
即ジャケットにつけてくれて、
即SNSにアップしてくれてました。
他にも、かわいい〜と買ってくださる方がいて、
そっか、かわいいだって、よかったね、と
こっそり風野くんに話してます(^^)

マグネットの原画は、
前に描いた
「ミルク色の道を行く」です。
ちょっと自分の分身みたいで、
名刺にも入れました。
このコのパワーを身に付けたい、
缶バッチが欲しいと
何人かに言ってもらったので、
マグネットだけでなく
缶バッチでまた作ろと思います。

この京都の缶バッチ製作会社が
とても気持ちがいいやりとりができて、
仕上がり印刷も素晴らしく、
京都、やっぱしすごいなー。と
嬉しくなってホイホイ作ってしまったけど、
缶バッチは環境的には良くなかったかな。と
ちょっと軽いノリの自分に反省もしましたが、
こんな小さな物で元気になってもらえるのなら、
作って良かったと思いました。

あらためてこの会社のHPを見ると、
環境への考え・取り組みがきちんと載ってます。
缶バッチが環境に負荷があることを自覚して、
輸送方法やその他のことはできるだけ、
負荷をかけない方法を選ぶ。
インクはベジタブルインク。

やっぱりここで作って良かったなと思います。
小さな缶バッチから
私も元気をもらってます。
小さな分身たちを
どうか、末長く、愛してもらえたら、
地球も私も幸いです(^^)

 

私の作品7

「チュウリップの光の酒〜独乙唐檜も踊り出す」
チュウリップの幻術 (F4)

 

「チュウリップの幻術」
チュウリップから湧き上がる光のお酒に酩酊するおかしな庭師と研ぎ師がブラボーです!ぜひぜひ読んでみてください。

 

すっごく魅力的な変なお話です!
二人、チュウリップから湧き上がる光のお酒で酔っ払って、ドイツとうひ(もみの木)が踊り出す!って言うもんだから、踊らせてみました。
もみの木が持ってる「だんだら模様」の傘は、作中では、研師がリュックにさしてます。

賢治は、チュウリップやリンドウなどの細丸いお花を「コップ」と言うのです。
可愛いですよね(^^)

このお話は、、昔々の「M O E」という雑誌のグラビアに載ってたのです。
「光のお酒」というコピーとともに。
もっと詩的な大人しい作品かと思ってたら、思いのほか変で!
いいんですよ!
と思ってたら、隠れた名作と言われているみたいです。
やっぱりね。

チュウリップは光に透かすと、本当に美しいですよね。
それは構図上うまく出せなかったというのもありますが、、
美しさよりも、変な二人のポスターみたいな気分で描きました。
鳥は作中に出てくるヒバリです。
このヒバリもミニミニ缶バッチにしてみました(^^)
グッズコーナーに並んでいます。

 

 

展示作品は以上7点です。
次のポストでグッズコーナーご紹介しますね。

☆作品は、このhp内ギャラリーでもご覧いただけます。

私の作品5・6

「自分をほかのものとくらべることが一番はづかしい」 風野又三郎 (F6)
アクリル絵の具 オイルパステル キャンバス

「風野又三郎」
風の又三郎の先駆形で、転校生高田三郎くんではなく、風の精・風野又三郎として描かれています。シベリアや上海、地球上を仲間と「駆ける」話を、山の小さな学校の子どもたちにお茶目に話す姿が、このコロナ禍に爽快に響きました。作品タイトルは風野くんのセリフです。

 

先のブログ記事「風野又三郎」に詳細あります。
合わせてご覧くださいね!

もはやこの展示のアイコンを記念して、缶バッチも作りました!

 

 

「藍いろの蝶」 オホーツク挽歌(詩) F0
アクリル絵の具 胡粉ジェッソ 砂 メディウム

 

「オホーツク挽歌」
藍いろの蝶という言葉から立ち上るイメージと妹とし子への思いを忍ばせつつ、鉱物や宇宙にも詳しい賢治へのオマージュをこめました。

 

オホーツクの海辺を訪れたときの詩です。
なので、砂、メディウムで貼ってます。
これはなんですか?という質問を一番受けてる作品です(^^)

 

 

作品はギャラリーでもご覧いただけます。

 

 

私の作品3・4

右から三番目と四番目。
F3とF0のキャンバスサイズです。

「ハレルヤ」 銀河鉄道の夜(F3)
アクリル絵の具 オイルパステル   キャンバス

 

「銀河鉄道の夜」
一番有名で誰もがそれぞれのイメージがあるこの作品を描こうとは全く思ってなかったのです。でも今回読み直してみて、最後カンパネルラの死を知っても「牛乳を取りに行く」という日常に勤しむジョバンニに、見えても見えなくても「どこまでも一緒に」いるのだという「思い」があれば「一緒なのだ」とメッセージをもらいました。

 

手前の紫の花はリンドウです。作中に出てくる花ですが、秋のお彼岸にもお供えするお花でもあることを昨年知りました。
描きながらいろんな想いが浮かび、でも最後にクロスをスクラッチする一番楽しみだった作業では涙がこみ上げて、ちょっとここではない世界に浮遊するような体験をしながら作り上げました。

 

「三日月形の村」 住居(詩)(F0)
アクリル絵の具 オイルパステル キャンバス グラスビーズ(メディウム)

 

「住居」
‥というタイトルで「三日月形の村」への現実意的な引っ越しを匂わせている詩ですが、「三日月形」というその言葉の可愛さにキュンとなりました。

 

生で見ると、画像のつぶつぶが透明なビーズなので、キラキラ見えたりもします。
詩中の「三日月形の村」「青い泉」「たくさんの廃屋」「たねや(採種もの)」という言葉からのイメージで作りました。

 

 

作品はこのhp内ギャラリーでもご覧いただけます。