厄おとし

昨年末からすでにいくつもの神社をまわっている。
意識してというのではなく、
近くまで行ったからとか、
偶然の発見が続いたりとかで。

発見その1
地名に富士があるところに住んでいて、
なぜ富士?と調べたら、かつて富士山が見えるところに、
富士浅間神社があったということを
越してきてすぐに知りました。が、
富士がよく見えるあたりには
それらしきものも跡もなく
はてそれはどこ?と気になっていた。
年末になり、今年の恵方の方角にある神社はどこだろうと
なにげに近所の神社をGoogleマップで見ていたんです。
すると浅間神社跡というのが出てきた。
それもすごい近い場所。
しかしそこはどう見てもごく普通の児童公園の中。
というより、遊具やベンチはほとんどない、
普段はサッカーとかしている子が
まばらにいるだけの公園というより広場みたいなところ。
石碑か看板でもあるのかなぐらいに行ってみた。ら、
フェンスとこんもりな木の影に赤いものが。
入り口はあるのか?なくらいに囲われた場所をぐるりとまわり、
すきまから入ってみると。

なんと鳥居の向こうに祠が。
なんの記載もないけれど、
祠の中は空っぽいけど、
白い紙は新しいっぽい。
誰かがきちんとお世話している場所だとわかり、
秘密の場所を知れたような満足感で年は暮れました大晦日。

そして今日。
元朝参りの最初に再び訪ねてみた。ら、
祠の中に紙に包まれた一升瓶がお供えされていた。
祠の鍵はしまったままだから
ここをお世話しているかたがお供えにきたのかな。
そして足元をみると、古っぽい石の基礎のようなものが。
江戸時代にはここに浅間神社があったのかな。
神社の後に広場ができたのかなとしみじみ。
ただここからは今は富士のかけらも見えない。
でもあたりが草野原のいにしえには
きっと富士は見えたんだろな、土地的には高台なので、
ちょっと歩いた先の街道の先には大きな富士が座っているからね。
江戸時代の人とお話できたよな気分になれるし、
ときどき尋ねたいなあと思う年明けであった。

発見その2
最も最寄りの神社と思われる稲荷神社は、5叉路という稀有な立地もあり、独特の貫禄があるなあと日頃から思っていた。狭い境内で今年の夏には盛大な盆踊りもやっていて、昔から大事な場所なんだなと感じていたけれど、普段はほとんど人気もなく、古い小さな神社という印象でしかなかった。
で、元旦は年明け深夜に甘酒が振る舞われそうな場所なので、今年はどうだろうとなにげに調べていたら、見たことない画像がいくつもあがっている。違う土地の稲荷神社かと思ったが、どうもそこのことらしく、ん???となる。え、もしかして、奥に?奥がある??と何百遍の朝散歩で気配さえ気づかなかった「奥」を見つけに、祠の裏手へまわったら。

あったのです、こんなに立派な階段が!
のぼると下の本殿の前にいる狐の3倍はある大きな狐さんが、左右に下を見下ろして横たわっていました。
奥の院があったなんて!
この奥に祠とかなり古いと思しき像もありました。
と知ったのも、大晦日。
で、元朝参り二つ目に早速再びの奥の院へ。
鍵のかかった扉はご開帳にはなっていなかったけど、
その前にお賽銭がいくつかありました。
知っている人は知っているのね。
私も知ってしまったよ。
これからはときどきよろしくね。

とはいえ、朝っぱらから、
なんで元旦に〜!?という
事件が続けて勃発。
しかしひえ〜💦となったあとに
意外と大変でなく片付くという展開が続く。
きっとそういう年なのか、
これで厄除なのかと納得させて
街道沿いの天神さまへ向かったら、お参りするだけですごい列。
並んでいるときにふと脇にある看板をみると、なんと今年私は前厄であることを知る。
なるほど。
不思議と今年はできるだけたくさんいろんなところへお参りに行きたい気持ちになっていたのは、
そういうことだったのね。と納得。そして、なかなか進まない行列に埋れていると、お囃子の音色が。屋台が盛り上げに流してるテープ?と思ったけど、どうも生っぽい。と思ったら、
お囃子がいた。やっぱ生はいいなあと思っていたら、
その前でお獅子が舞っていた。
たぶん生まれて初めて、
お正月の神社で獅子舞を見た気がする。
そしてさらにびっくりしたのは、
お獅子の脇で、おかめのお面をつけた5歳くらいの女の子が下駄でトントン跳ねて踊っていた。
その背後から陽が差していて、
光の中でお囃子とひょっとことおかめが踊っている。

赤ちゃんから大人まで並んで
お獅子に頭を差し出していた。
夢のような光景で、私もお参り済んだら、お獅子に頭噛んでもらおうと楽しみにしていたら、ようやく番が来てお参りし、お獅子の方へ行ったら、もうお囃子もおかめもお獅子もどこにもいなかった。残念。これが前厄か。
でも神々しい風景を眺められただけで厄が落ちた。ということにしよう。でもお獅子、もっと近くで見たかったなあ。。また行ってみようかな。お獅子とかわいいおかめに会いに。

 

能登で大きな地震がありましたね。父方が金沢なので、石川は小学生の頃、毎夏、過ごしていた場所です。今はつながりのある親戚はいませんが、大きな被害がないことを祈るばかりです。

地球的にも世界的にも人も生き物も、
どうかどうか穏やかな一年でありますように。