ケセランパサラン

チャリティー展参加作品「ケセランパサラン」の額を外すと、こんな感じです。

アクリル板をつけると

はい、フワフワがひとつ、増えました!(カエルの前のやつ)
スキャンした画像なのでわかりづらいですが、若干の影がイラストに付きます。
フワフワが飛んでる感じが出たらなあと思ってやってみました。

で、額装するとこうなります。

窓。。に見立てている部分は、マットの窓です。色付きマットを使うのも初めて、マットに描くのも初めての試みでした。

前回の列車旅展で、カーテンを描くのとガラスやPET樹脂に描くことが楽しかったので、そこからの発想で、アクリル板にケセランパサランを描いてみたいな思ったのです。

今回のテーマ「日々是好日」から、私はケセランパサランを思い出しました。
ケセランパサランは、ちょっとオカルト?的なイメージもありますが、江戸時代からある民間伝承で、綿毛のような生き物で、見つけると幸せを招くと言われています。おしろいを食べるとも。
私は子どものころ、綿毛?のようなフワフワを見つけて、箱に入れ、お母さんからおしろいの粉をもらい、育ててみたこともあります。特に変化は見られなかったけど。

大人になって、草木染めをするようになり、絹の真綿から糸を紡いだりすると、フワフワが出ることを知り、ケセランパサランはこれだったかも、と思うようにもなりました。

白いフワフワが光の中で舞ってたりすると、それだけでもう、幸せな気持ちになりますよね?生き物かもしれないというイメージもわかるような気もし、そこに日常のささやかな楽しみを見出すのは、生きる知恵かなとも思ったりします。

綿毛だとしたら、それはそれで生き物(種子)でもあるし、真綿は昔の農家さんにとっては貴重な糧になる宝物です。そして、日々の中で出会うことは珍しくない。
フワフワが舞う姿は舞踏にも似て、どことなく幻想的でもあり、そこに希望を見出すのは楽しいことでもあるかなと思ったりもします。

でも、ケセランパサラン、ってあまり知られてないものかなと思ってましたが、最近、知ってる知ってるという話題になったことが多々あったので、いつの間に市民権をえたのか?と思ってましたが、やはりそこまでは一般的ではなかったのかどうか。。在廊してて聞かれたことはまだありません。

今回カエルにしたのは、検査のために通院した、とある都会の街で、偶然カエルの神様に出会ったことがきっかけでした。その神社も江戸時代から続く神社で、無事帰るだけでなく、厄除、招福の役割を小さな生き物のカエルに託してきたというのも面白いなあと思い、もともと好きだったカエルに想いを託してみました。

そして二日目の本日、購入していただくことが決まりました。そんなカエルとフワフワで、あしなが東日本大震災遺児支援金に微力ながら作品を通して寄付することができ、とても感慨深いです。ありがとうございました。

連日お天気も良くて、会場は終日、お客さんが絶えることなく、うれしい限りです。
会期は引き続き日曜日までありますので、お近くに来られる機会ありましたら、ぜひぜひお立ち寄りくださいね。